パナソニック洗面台 DAELIM製水栓の水漏れ修理

Repair/ Renewal

パナソニックの洗面台から漏水していたので修理を実施することにしました。

今回は、原因調査、応急処置、部品手配までを行いました。

洗面台で水漏れ発生

今日の朝、洗面台の床が濡れていました。慌てて洗面台の下に収納している生活用品を外に出し、洗面台の下の扉を開けると、給水栓(DAELIMと書かれています)付近から水漏れしていました。

最初は排水が漏れているのかと思いましたが、給水側の水栓でした。給水側から水漏れが蛇口でなく、洗面台の下からあるなんてちょっと変だと思いつつ原因調査と、応急処置にとりかかりました。

水漏れは早急な修理が必要ですが、一般家庭に水道の交換部品などを常備しているはずもないので、どのように応急処置するかがポイントです。

修理を依頼するか、DIYで修理するか?

この洗面台はパナソニックの一体型なので、デザイン重視の特殊水栓がついています。

このような特殊形状の水栓を修理する場合は、パーツの確保が課題なので、修理できるかはパーツの入手性にすべてがかかっています。

パナソニック製品を修理する場合は、パーツを確保できるハイパーツショップに依頼するのが確実です。ただハイパーツショップは、出張費用だけで最低1万5千円はかかるので高いんですよね。

水漏れ修理は、水栓関係の工具類(水栓用モンキー、ウォーターポンププライヤー)があれば、DIYでの修理・交換が早くて安いのでお勧めです。

水漏れの原因調査と応急処置

最初に水漏れをしている場所を探したところ、水栓下のタンクからあふれていました。

最初はなぜこんなところにタンクがあるのかわかりませんでした。

よく見るとこのタンクには、ドレンチューブはついているのですが排水口がありません

つまりこのタンクに入った水は手作業で排水する必要があり、タンクは非常用についているものだと想定できます。

タンクから水があふれる様子を目で追っていくと、吐出を全開にしたときにタンクに水が入ってくることを確認できました。

どうやらこのタンクは、吐出口近辺で何らかの要因で逆流した水を貯めておき、水浸しまでの時間稼ぎをするために設置されているもののようです。

次にタンクへ水が入る原因を探ります。

この水栓はメタルホースになっていて吐出口が伸ばせる機能があります。吐出口先端を分解するとメタルケース内にゴムホースが仕込まれていました。

さらに吐出口を分解して、ゴムホースとパッキン金具のつなぎ目を見ると、パッキンの継ぎ目でゴムホースが青銅色に変色し、ゴムが断裂していることが分かりました。

ゴムホースは、弾力性もなく、ボロボロになっており、端を切って使うのは無理そうな感じです。

水が逆流してタンクにたまっていく原因は、ゴムホースが劣化しパッキン金具の継ぎ目から水が漏れ、メタルホースを逆流して、タンクに排水されていると特定できました。

15年も使ってこの程度の故障なので、製品としては大したものだとは思います。

一方で他の混合水栓も同じような故障をしていないか見てみたのですが、このようなタンクはありません。

なぜこの水栓だけついているかというと、取り付け部がナナメという特殊なデザインが関係しているようです。

取り付けがナナメなので、吐出口に十分なスペースが取れず、水漏れを吐出口でとめる構造がとれないから、このような対策設計をしているのだと思います。

パナソニックが先に洗面台のデザインを決めて、あとから水栓の設計を外注メーカーに依頼したのでしょう。デザイン優先もいいのですが、あとの設計は色々と影響が出るものなので...。

水漏れしている部分が判明したので、応急処置は写真のように吐出口を外して使うことにしました。

これで水は、排水口側に流れるので、タンクに水がたまりません。かなり使いにくいですが、水がでないより遥かにマシなので、修理が終わるまで辛抱することにします。

修理用パーツの検索

水漏れ箇所の原因が判明しましたので、panasonicのHPを検索し、交換部品を探します

水栓メーカー品番で検索 | 洗面ドレッシング水栓金具・排水口部品検索 | 住宅設備・建材 | Panasonic
パナソニック 住宅設備・建材の洗面水栓金具検索サイトです。

本体品番の特定

本体品番は、写真と照合して進めたところ、メーカ品番FL325(品番:CQ783B)メーカ品番FL326 (品番:CQ923BZ)が適合します。

FL325とFL326の違いは、メタルホースの継ぎ目の仕様違いだけなので、ワンタッチ水栓になっているFL326のほうが若干高くなるようです。水栓をまるごと取り替える場合は、メタルホースの継ぎ目も同時交換となるため、安いほうのFL325で良いと思います。

またメーカ品番FL325(品番:CQ783B) は、生産中止になっており、代替部品はFL325(品番:CQSFL325T)となっています。

したがって、交換用の本体品番は、メーカ品番FL325 (品番:CQSFL325T)で確定です。

【追記】後継品番はCQSFL325T1, CQSFL325T1Zとなります。 在庫がない場合、メタルホースの継ぎ目がワンタッチ水栓であるCQ923BZ2でも適合します。

部品品番の特定

水漏れしているのは、メタルホース部分だけなので、ホースのみの交換でも補修は可能です。メーカーのサイトには、分解図が記載されていました。

しかし、ホースの品番は出てこず、「シャワーホース自体の交換はお客様ではできません」と記載あるので、メタルホース部分だけの供給はなさそうです。

これはパナソニックの修理会社しか出来ないかなと思って、インターネットで部品を検索してみると、ありました!「CQ783B12SK(CQ783B12Sの後継品)」という部品です。

FL326 (品番:CQ923BZ)がついている場合は、ホースのジョイント部が違うのでFL326用のホースを購入する必要がありますので注意してください。

ネットで販売されているということは、パナソニックと部品取引のある会社しか購入できないパーツということでしょうね。

対策案の選択と部品購入

対策は2通りあるので、本体丸ごとの交換か、メタルホースだけの交換か悩みました。

お値段は以下の通り。

  • 水栓ごと交換:約20,000円
  • ホースだけ交換:約6,000円

いろいろと検討した結果、この水栓は新築から15年くらい使っており、ゴムパッキンやホースの劣化が激しかったので水栓ごとの交換に決めました。

混合水栓は、15年くらい経過すると調子が悪くなりますし、数年後に水栓本体が故障するリスクを考えると水栓ごとの交換が正解かもしれません。

本日は、原因調査、応急処置、部品手配まで行うことが出来ました。

部品が到着したら修理作業をしたいと思います。