調剤薬局レセプトコンピュータの選び方 見積り選定編

Repair/ Renewal

以前、レセコン更新の記事で選び方を紹介しましたが、ようやく見積り結果を表にまとめることが出来ましたので紹介します。

見積結果

見積時の構成は、親機1台、子機1台、プリンタ一式のみです。プリンタ一式の構成は、薬袋用、領収書用、お薬手帳用がそれぞれ1台です。

このシステムで薬剤師3人程度となる繁忙時間を回せているので、個人の店舗だと十分に対応できるシステム規模だと思います。

見積結果は、下表のとおりになりました。(単位:円)

メーカー名 システム費 月額利用料 5年あたりの月額換算コスト 備考
PHC 264万 3.2万 7.6万 値引きあり
富士メディカル(旧・日立メディカル) 313万 2.8万 8.0万 値引きあり
ズー 208万 1.7万 5.6万
ユニケソフトリサーチ 279万 2.0万 7.2万 値引きあり
モイネット 170万 3.0万 PCは自己調達可
インフォテクノ 330万 2.4万 7.9万 値引きあり

見積結果をみると、モイネットシステムが突出して安価であることが一目瞭然です。

PHC、富士メディカル、ユニケなどの老舗メーカーは、見積価格をさげるのではなく、営業値引きにより、他社との価格競争力を上げていることがわかりました。

また老舗メーカはどこもOracleというデータベースを使っていて、見積もりにソフト費用が反映されています。Oracleは、OSにWindows Serverを要求するので、PCも自己調達不可能となり、イニシャルコストも大きく下げられる余地がありません。

当局の選定はモイネットシステム

当局は、個人薬局で連携するシステムは特になく、ネット接続は厚生局へのレセプトデータ送信くらいしかしていませんので、どこでもシステム移行可能な状態でした。

したがって、固定費が少ないモイネットシステムさんを選択しました。レセコンを変えるだけで月4万円も節約できるのは経営する上でメリットが大きいです。

またモイネットシステムの良いところにPCは自己調達でも構わないとのこと。当局は私がシステムエンジニアですので、PCは自己調達として初期費用をさらに減らすことが出来ました。OSはWindows10 proで一般で購入できる商品ですから、保守契約も不要とするかわりに、予備PCを購入することで対処しました。

ただレセコンは高価で長く使うシステムですので、導入前にはモイネットシステムさんにご来訪いただき、実機デモをしてもらい操作の流れと特有機能の確認をしました。

モイネットシステムさんのレセコンは自由度が高いシステムなので、ある程度PCの知識があれば自分でもカスタマイズが出来ることから、即導入を決定しました。いちいちサポートに相談して...だと今のご時世取り残されてしまいます。

この記事の執筆時点では、導入して6か月程度経過しているのですが、ソフトのバージョンアップも積極的でソフト自体もどんどん改良されているように思います。

レセコンを切り替えて特段不満もなく、サポートも必要十分ですので、切り替えて良かったと思います。モイネットシステムさんはレセコンメーカとしては最後発メーカーで、現時点ではまだ3,000店舗くらいの展開らしいですが、この価格と機能であれば、まだまだ導入が伸びると思います。

今後の飛躍に期待します。