メインPC(Windows10)の2.5インチSSDをM.2 SSD(NVMe)へ換装しました。
OSディスクの換装にはクローンツールが必要であるため、今回はAcronis Ture ImageがバンドルされるUSBケース SABRENT EC-SNVEを使いました。
Windows起動ドライブの換装はクローンツールが必要
Windows OS起動ドライブを換装する際、課題になるのはOSのクローンソフトの選定です。
WindowsOSクローンは、Windows 標準機能だけでは行えないため、クローンソフト、または、独立動作するクローンツールが必要になります。(M.2 SSD対応のクローンツールはまだ高価)
筆者のおすすめクローンツールは、長年の利用実績があるAcronis True Imageになり、ソフトをバンドルするメーカは3社です(Western Digital/Sandisk, Crucial ,SABRENT)があります。
SSDメーカのバンドルソフトは、起動ドライブが同ブランドSSDでないとソフトが起動しないという制約がつけられているため、SSDを同一ブランドで統一する必要があり、割高になってしまいます。
SABRENTのケースは、ケース自体にAcronis True Imageがバンドルされており、どのメーカのSSDでもAcronis True Imageが動作するという仕様のため選定することにしました。(注記)
注記:SABRENT HPでは、NVMe-USB変換ケース(EC-SNVE)でAcronis True Imageが動作するとは明確に記載されていませんが、きちんと動いてクローンもできました。
ケースにNVMe SSDを内蔵する
M.2ケース(EC-SNVE)のラッチ釦を押しながらケースを開けます。
ちょっと構造がわかりにくく、なかなか開かなかったので、拡大写真を撮りました。
本体は放熱のためアルミで作られており、上ケースの内側にはサーマルパッドが貼り付けられていました。
M.2 SSDは、斜め上方向から挿入し、コネクタにしっかりと押し込んで、水平まで倒してから、クリップを回転させて止めれば組み立ては完了です。
クリップは、SSD表面実装部品に干渉しないように注意して回します。表面のチップ部品を外してしまうと、おそらくSSDは動かなくなります。
EC-SNVEの接続インタフェースは、USB-Cのみとなっています。
M.2 NVMeがサポートされ出したIntel 10世代以降のマザーであれば、USB-Cが装備されているので大きな問題はないでしょう。
Acronis True Image for SABRENTのインストール
ソフトはここから入手してPCにインストールします。
重要:Actonis True Image試用版やWD、Crucialのバンドル版がインストールされている場合は、あらかじめアンインストールしてください。2重インストールしてしまうと、Acronisでの消去ツールが必要になるためかなり難儀したことがあります。
Acronis True Image for SABRENTを起動すると、SABRENT製品の接続待ちの画面がでますので、EC-SNVEを接続すれば起動します。(既に接続されている場合は接続待ち画面は表示されません。)
接続はUSB-Cインタフェース(USB GEN3.2)から行います。
10Gbps通信のため付属ケーブルはシールド仕様となっており、少々固いです。
なお、通信速度は低下しますが、汎用のUSB-A - USB-Cケーブルでも接続は可能でした。
クローン作業の実施
Windowsの起動ドライブ(Cドライブ)を購入したNVMeにコピー(クローン)します。
Crone Diskを選択します。
移行先のパーティション構成が選択できるManualを選択(Automaticでも大丈夫です)
Source Diskは現在の起動ドライブを選択
Distination Diskは移行先のNVMe SSDを選択
OSクローンを選択
ストレージサイズが変わる場合は、Propotionalを選択し、自動調整が便利
クローン後のパーティション配置を確認して、クローン開始
約2時間でクローン完了。クローン後は電源を切ってストレージを入れ替える。
注記:クローン作業ではSSDの発熱によりサーマルスロットリングが発生することから、書き込みは残時間表示より時間がかかります。今回の1TBクローンでは2時間程度かかりましたので、時間に余裕をもって作業するようにします。
NVMe SSDをPCへ実装
マザー上のNVMeは、組付け方法がマザボ毎に異なる上、SATAポートやPCIeスロットと排他仕様になっていることも多いため、実装する前にマザーボードのデータシートや取扱説明書で制約を確認をしておきます。
- NVMeスロットを使うと使えないSATAポートやPCIeスロットが発生する:場合により拡張スロットの位置を変更するなどの対処が必要です。
- Gen4x4とGen3x4にスロット指定がある:Gen4x4はIntel 11世代以降の規格であるため、Intel11世代のマザボは、Gen3x4, Gen4x4の2スロットあるモデルが存在します。
またNVMeスロットを固定ネジで止める仕様の場合は、ドライバーを落下させてマザボを壊さないように細心の注意も払いましょう。
組付けが終われば、BIOSを立ち上げてNVMeドライブの認識を確かめ、Windowsが起動すれば換装は終了です。
起動不良(ブルスク)対策
起動ドライブをSATAからNVMeに変えて起動すると高率でブルースクリーンになります。(初見だとかなり焦る)
これはBIOSでのFastBoot条件が変わることにより、発生する問題であると想定されるのですが、一度セーフモードで立ち上げて、正常終了させることで復旧が可能です。
今回は復旧手順を記録することができたので、画像を用いて紹介しておきます。
ブルースクリーンが発生すると自動で再起動され、修復オプション画面になります。
修復オプション画面から詳細オプションを選択し、スタートアップ設定を選択します。
再起動をクリックします。
再起動後、スタートアップ設定セーフモードが選べるようになり、「4.セーフモードを有効にする」を選択すると、再度、再起動されます。
セーフモードはハードに不具合がない限りはシステムが起動しますので、ログインしてWindowsシャットダウンを選択します。
さらに、再度起動すると正常にWindowsが起動するようになります。
SABRENTのストレージケースはどれもおすすめ
SABRENTのストレージケースは1,000円~3,500円程度で購入できる上にAcronis True Imageがバンドルされるため、とてもお得です。
自作PCをされる方は複数種類もっておけば、とても便利です。
- 2.5inchSSDケース
- 3.5/2.5inch SSD/HDDケース