【Proxmox】SilverStone SST-GD09B で自宅サーバーを組む

Hardware

Proxmoxで組んだサーバー機が複数台になったため、Silverstoneのラックマウント対応横置きケース(SST-GD09B)に交換しました。

SST-GD09Bを選定した理由としては以下の通りです。

  1. 奥行きが360mmと短く、400mmのラックに乗る:家庭用の汎用ラックは奥行き400mmが多い
  2. 横置きのため複数台積載が可能:見栄え重視
  3. 将来ラックマウント導入時にも対応:本格的なサーバーラックは家内の同意が得られないためこれが限界かも
  4. 3.5インチHDDが2台以上積める:内部ドライブベイ=3.5" x 2, 2.5" x 1
  5. 背面も塗装されている:LANケーブルを抜き差しする機会が多く、背面設置を予定

制約事項としては以下がありますが、高発熱CPUを搭載しない限り、大きな問題はないです。

  • CPUクーラー高さ:138mmまで、開口面積が大きいものは5インチドライブベイに干渉しない88mm以内(AINEX CC-06Sであれば干渉はしないのでオススメ)
  • 電源ユニット長さ:ケーブルスペース確保のため140mm以内が推奨
  • メモリー高さ:高さと放熱性能は特に考慮する必要なし、最廉価品を選定

(参考)ケース以外の内部パーツは以下のものを選定しました。

ケース外観

本体前面:ヘアーライン加工風のプラスチックパネル

本体背面:きちんと全塗装されています

本体底面:4つの丈夫なゴム脚があり、全面2つはデザイン脚です

本体内部:内部も全面塗装されています(古い仕様の場合は、処理鋼板のままの時代もあったようです)

組み立て

ATXケースで裏配線などの見栄えを気にする仕組みが全くありません。

内部の見栄えを気にしなければ、組み立てはとても容易で、取り付けに要した時間は20分程度です。

今回はProxmoxVE8のサーバーのケース交換だけのため、パーツは前ケースからのフル移植です。

マザーボード、電源、HDD1台(シャドウベイ)を設置

5インチドライブベイに3.5HDDx1,2.5HDDx1を取り付けて設置

マザボとHDDに配線を実施

未使用配線は電源後ろのスペースに配置

上蓋を取り付けて完成

動作テスト

ラックへの実装前に動作テストをします。

今回のOSは、ハイパーバイザのProxmoxVE8を導入していますので、起動後はroot権限でコマンド操作で仮想OS、ストレージ、インタフェース確認を行うだけにしました。

root@sca010:~# qm list
      VMID NAME                 STATUS     MEM(MB)    BOOTDISK(GB) PID
       100 ubuntu-softether     running    2048              32.00 12173
       101 ubuntu-samba         running    4096              64.00 12016
       102 falcon-ad1           running    4096              64.00 12096

root@sca010:~# lsblk
NAME                         MAJ:MIN RM   SIZE RO TYPE MOUNTPOINTS
sda                            8:0    0 465.7G  0 disk
tqsda1                         8:1    0  1007K  0 part
tqsda2                         8:2    0     1G  0 part
mqsda3                         8:3    0 464.7G  0 part
  tqpve-swap                 252:0    0     8G  0 lvm  [SWAP]
  tqpve-root                 252:1    0    96G  0 lvm  /
  tqpve-data_tmeta           252:2    0   3.4G  0 lvm
  x mqpve-data-tpool         252:4    0 337.8G  0 lvm
  x   tqpve-data             252:5    0 337.8G  1 lvm
  x   tqpve-vm--100--disk--0 252:6    0    32G  0 lvm
  x   tqpve-vm--101--disk--0 252:7    0    64G  0 lvm
  x   mqpve-vm--102--disk--0 252:8    0    64G  0 lvm
  mqpve-data_tdata           252:3    0 337.8G  0 lvm
    mqpve-data-tpool         252:4    0 337.8G  0 lvm
      tqpve-data             252:5    0 337.8G  1 lvm
      tqpve-vm--100--disk--0 252:6    0    32G  0 lvm
      tqpve-vm--101--disk--0 252:7    0    64G  0 lvm
      mqpve-vm--102--disk--0 252:8    0    64G  0 lvm
sdb                            8:16   0   1.8T  0 disk
mqsdb1                         8:17   0   1.8T  0 part
sdc                            8:32   0   1.8T  0 disk
mqsdc1                         8:33   0   1.8T  0 part

root@sca010:~# ip a
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
    link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
    inet 127.0.0.1/8 scope host lo
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 ::1/128 scope host noprefixroute
       valid_lft forever preferred_lft forever
2: enp2s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast master vmbr0 state UP group default qlen 1000
    link/ether f4:b5:20:11:ca:77 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
3: enp3s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast master vmbr1 state UP group default qlen 1000
    link/ether 00:e0:4c:69:cb:26 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
4: vmbr0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000
    link/ether f4:b5:20:11:ca:77 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 192.168.0.90/24 scope global vmbr0
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 fe80::f6b5:20ff:fe11:ca77/64 scope link
       valid_lft forever preferred_lft forever
5: vmbr1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000
    link/ether 00:e0:4c:69:cb:26 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet6 fe80::2e0:4cff:fe69:cb26/64 scope link
       valid_lft forever preferred_lft forever
6: tap101i0: <BROADCAST,MULTICAST,PROMISC,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast master fwbr101i0 state UNKNOWN group default qlen 1000
    link/ether 5e:34:fa:d0:e8:87 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
~以下省略~

ラック実装

問題なく動くことを確認できたら、ラック実装します。

ラックにはGD-09B(新品)が2台、ML-03B(手持ち品)が1台という構成で組みました。

本業がネットワーク屋で、OS構築時にLAN線の挿抜をすることがあるため、背面が前面にしています。

こうすることでLANの抜き差しも行いやすく、外観、操作性ともに満足感の高いサーバーラックになりました。

サーバー左側に2.5GスイッチとPoEスイッチを配置し、配線もスッキリしました。

難点としては以下2点ですが、自宅利用環境のため、個人的には許容内です。

  • 下段サーバーのハードに手をいれるとき、上のサーバーを停止する必要がある
  • 電源スイッチが背面のため、手探りでスイッチを触る必要がある

SilverStoneのサーバーケースは、2005年ごろからマイナーチェンジしながら、継続して売られている製品で満足度は高いです。