当社のオフィスは、SoftEther VPNとSambaファイルサーバーを用いて、リモートワーク環境を作っています。
端末をWindows11に更新した辺りから、社員から「社外からVPN接続した場合、ファイルサーバーの情報が古いままで仕事にならない」との連絡をもらい原因調査と対策を行いました。
原因と対策
Windows端末の設定で「常にオフラインで使用する」が「有効」になっているのが原因です。
特定の端末でしか発生しないことから、SambaやVPNシステムの問題ではありません。
対策処置は問題が生じているWindowsのコントロールパネルから「オフラインファイルを使用しない」に設定変更を行います。
- キーボードの[Windows]キーを押しながら[R]キーを押します。
- 名前欄に「control」と入力後に[OK]をクリックします。
- コントロールパネルでは次の順で選択します:[同期センター]→[オフラインファイルの管理]→[オフラインファイルを無効にする]
- 再起動が促されますので、作業中のファイルを閉じて[OK]をクリックします。
あとは社員に周知しておけば問い合わせ頻度は激減するはずです。
なぜ設定が変わったのか?
この設定がなぜ変わってしまうのかを調べたところ、リモート先のフォルダを右クリックしたときに「常にオフラインで使用する」が出てくるため、その項目をクリック操作したことが原因であることが分かりました。
問題を厄介にしているのは、オフライン使用を有効→無効にするときだけ、コントロールパネルからの操作と再起動が必要になることです。
この右クリックメニューの表示は、以下のレジストリ2か所を削除すれば表示しなくなります。PC操作に不慣れな方が多い環境であれば設定変更しておくのもありでしょう。
- HKEY_CLASSES_ROOT\Folder\shellex\ContextMenuHandlers\Offline Files
- HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\shellex\ContextMenuHandlers\Offline Files
またWindows10/11 Homeの場合、「常にオフラインで使用する」の機能がありませんので、処置は不要です。