RJ45-Dsub9変換コネクタでコンソールケーブルを自作

Telecommunication

業務用ルーターのセットアップでCisco互換コンソールケーブルを使うのですが、複数本準備する必要が生じましたので、新たにDsub9-RJ45変換コネクタを調達することにしました。

RJ45-Dsub 9ピン変換コネクタを導入

ルーターのコンソールポート接続においては、USB-シリアル変換ケーブルとD-sub 9pin-RJ45ケーブルを使っている方が多いと思います。

これまでD-sub 9pin-RJ45ケーブルに一体型変換ケーブルを使っていましたが、RJ45をラッチを良く折ってしまうし、Cisco互換コンソールケーブル(俗称:きしめんケーブル)はよく断線するし、入手性も良くないことから、汎用LANケーブルが使える変換コネクタに切り替えることにしました。

ネットで変換コネクタを調べてみた結果、StarTech.comのGC98FFという製品が適合しているとのことで早速購入してみました。価格は約500円とお手頃でした。

ただし、この変換コネクタは半完成品であり、自分でピンをコネクタに挿入するタイプですので、ピン結線を調べる必要があります。

変換コネクタの結線仕様を調べる

Cisco CatalystやNEC IXシリーズの取説を調べると結線仕様がきちんと記載されています。

  • 通信仕様:RS232C
  • 結線仕様:クロス
  • フロー制御:なし

コンソールのピン配置から追っていくと、普通のRS232Cクロスで結線すればよいとわかるので、配線設計は以下の通りとなります。

やっつけで配線してもいいのですが、下図のように配線色に合わせて実体配線図を起こしておくと、いつでも追加組み立てができるので便利です。

念のため、Cisco純正コンソールケーブル、NEC純正コンソールケーブルともテスターで確認したところ、きちんとクロス結線でした。

結線仕様はストレートとクロスの2つある

ネットで結線仕様を調べていたとき、ECサイトのユーザーレビューでストレート結線で動いたと書かれているものがありました。

通信仕様はRS-232Cですからクロスでないと通信出来ないはずなのに、なぜストレート結線で動いたとなっているのか調べてみると、Cisco独自仕様が影響しているものとわかりました。

  • Cisco製はケーブル一体型と変換コネクタ型の2タイプある
  • Cisco純正変換コネクタはストレート結線であり、RJ45ケーブル側にロールオーバー結線という特殊仕様ケーブルを使ってクロスにしている
  • ロールオーバー結線はRJ45の1-8を8-1に変換したものである

Ciscoの純正変換コネクタは特殊ケーブルでクロスに変える仕様となっています。コンソールポートの1-8番ピンの配列は8-1番の順にするとクロスになるピン配置にしているのですね。よく考えられています。

仮組みして動作を確認する

Dsubコネクタはピンを入れると抜けなくなるため、最初は仮結線をして動作確認することをお勧めします。

一通りコンソールケーブルとして動作を確認出来たら、コネクタにピンを挿入して、ハウジングに収めれば、コンソールケーブルの完成です。

参考ですが、フロー制御がすべて無しであるため、TX,RX,GNDの3pin結線だけでもコンソールケーブルとして動作します。

コンソールケーブルにStarTechの変換コネクタを使うと、RJ45側は汎用LANケーブルが使えますし、ラッチ折れやCiscoきしめんケーブルの断線で悩むこともなくなります。

ITエンジニア必携の変換コネクタですね。