パナソニック洗濯乾燥機(NA-VX9500L)Vベルト修理部品を購入したとき、交換手順書にサービスチェック機能が記載されていましたのでその他の機能も調べてみました。
サービスチェックモードとは洗濯乾燥機の単機能を動作させ、部品に異常がないかを確認するための動作試験モードです。
このモードはアフターサービス専用の機能のため、取扱説明書が公開されていませんから、ネットから情報を拾い集めて、自宅の洗濯機で動作検証し、一覧にしてみました。
サービスチェックモードへの入り方
洗濯乾燥機のサービスチェック機能へ入るには次の操作を行います。
機種のグレードにより操作に違いがありますので注意してください。
タッチパネル付きの機種(NA-VX9500L/R, VX5E2L/R)
- 「スタート一時停止」を押しながら、電源「入」ボタンを押す
- タッチパネルにオープニング画面が表示されている間にタッチパネルの右下を押す
- 3秒以内に「水位」ボタンを押すとモード切替が出来る
タッチパネルが無い機種(NA-VX8500L/R, VX850SL/R, VX7500L/R)
- 「水位」「風呂水」の両ボタンを同時に押しながら、電源「入」ボタンを押す
- ボタンから指を離すとAチェックが起動する
- 3秒以内に「水位」ボタンを押すとモード切替が出来る
各サービスチェックモードの機能について
サービスチェックモードでは、「水位」ボタンを押すごとに、A, B, C, D, I, F, E1, E2, E3, H, P, L, V, N, Jの順に切り替わります。
各モードの機能は、自己解析で判明した分のみを以下に記載します。
(注意)サービスマニュアルを見たわけではないため、誤認識が残存するかもしれません。あらかじめご了承ください。
1.サービスチェックA(水位ボタン0回)
電源と表示機能の動作チェックです。
機能
- 表示チェック
- 電源オートOFF
動作
- ブザーを3回鳴らし888を点滅
- 表示後、電源オートOFF
2.サービスチェックB(水位ボタン1回)
洗い動作や給水関連の動作チェックです。
パナソニック洗濯乾燥機のメジャートラブルである給水電磁バルブ動作不良や水漏れは、このモードで不具合箇所を特定することが出来ます。
給水電磁バルブは、給水先により2路または3路(機種により違いがあります)となっており、それぞれの給水ルートで動作が出来るようになっています。
NA-VX9500L/Rの給水バルブ修理には、以下の部品を購入して交換すると復旧できます。
機能
- 洗い動作の確認
- 柔軟剤用給水弁の動作確認
- バスポンプの動作確認
- 熱交換器用給水弁の動作確認
- 冷却ファンの動作確認
動作
タンク内に水がない状態でも6分間の攪拌運動をする
「風呂水」ボタンを押すごとに動作が切り替え出来る
- 1回:洗剤・柔軟剤用の給水弁の動作確認
- 2回:バスポンプの動作確認
- 3回:熱交換器(ヒートポンプ)とドラム給水弁の動作確認
- 4回:攪拌運動にもどる
3.サービスチェックC(水位ボタン2回)
脱水関連の動作チェックです。主にVベルトやダンパーを交換した場合の動作テストに使います。
Vベルトに不具合があるとキュルキュル、ギュルギュルという音が鳴りますが、処置はVベルトの部品交換になります。
2020年頃にプーリーの金型とVベルトのメーカーが変わったとのことで、プーリーとセットで販売されている機種もあります。
この部分はクレームが多い部分らしく部品代は激安です。
ただし、ベルト交換にはプーリー回転止めレンチ(HW-6002)、プーリー交換にはナット外しアダプター、ハンマーレスフランジナット回し(HW-25K)が必要です。プーリーの回り止めさえできれば、自動車のタイヤ脱着の工具(レンチとパンダジャッキ)でも外せるらしいです。
機能
- 脱水動作確認
- ドアロックスイッチの動作確認
- 冷却ファンの動作確認
動作
- ドアロックを行い脱水動作を5分間行う
- アンバランス検出により異常を検出する
- ドアが開いている場合はOFFを表示する
動作中に以下ボタンを押すと表示が切り替わる
- 「脱水」ボタンでX軸の振幅値
- 「乾燥」ボタンでY軸の振幅値
- 「予約」ボタンでZ軸の振幅値
4.サービスチェックD(水位ボタン3回)
乾燥機能の動作チェックをします。ヒートポンプ関連の動作チェックに使います。
機能
- 乾燥動作確認
- ドアロック、コンプレッサー、循環ファン、冷却ファンの動作確認
動作
- 10分間の感想運転を行う
- ドアをロックし攪拌運動をおこない、コンプレッサー、循環ファン、冷却ファンをONにする
- すすぎでコンプレッサーの回転数を表示
- 脱水で冷媒凝縮温度を表示
- 乾燥で冷媒吐出温度を表示
5.サービスチェックI(水位ボタン4回)
一連の洗いの動作と注水、排水関連のチェックが出来ます。
機能
- 給水確認
- 洗い動作確認
- 排水確認
動作
- ドアロックを行い、残り時間8分を表示
- 設定水位に達するまで給水し、温水洗浄を6分間行い排出する
- すすぎを押している間は水位レベルを表示
6.サービスチェックF(水位ボタン5回)
各種センサー類のチェックが行なえます。
機能
- モーター回転センサーの位相ずれ補正データの設定
- 布量検知センサーデータの初期化
動作
- ドラムないが空の状態であることを確認後、ふろ水ボタンを押す
- 約20秒ドラムがゆっくり左右に開店し、モータの回転センサーの位相ずれ補正データを設定する
- 布量検知動作を行い、基準値をメモリーした後、運転を終了し、電源をOFF
7.サービスチェックJ(水位ボタン14回)
水位レベルセンサーのレベル補正を行うモードです。
光センサーは可動部品ではないため、変えることはほとんどないと思いますが、補正は出来るみたいです。
機能
- 光センサーの補正
動作
- 上段に"---"下段に"000"が表示
- 排水、給水(リセット水位まで)、排水を行う
- 正常に補正が終了したらエコナビランプが点滅する
以上