ハンドヘルドオシロ OWON HDS242Sの凄さに驚く

Repair/ Renewal
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ハンドヘルドオシロスコープ OWON HDS242Sを購入して一通りの機能を使ってみましたのでレビューします。

外観と基本機能

これまでのOWON社ハンドヘルド型オシロは、外観がフルーク社もどきの黄色でしたし、デザインも幅広でずんぐりしていましたが、HDS200シリーズですっきりとした独自性のある製品になっています。

HDS200シリーズは、ハンドヘルドのオシロとして機能するほか、デジタルマルチメータとしても使えます。またオプションで任意波形発生器付きが選べ、格安オシロとは思えない充実機能ぶりです。

オシロのプローブは1chしか付属しませんが、ワニ口プローブも付属しているので普通の測定なら十分使えると思います。ただしワニ口プローブは、アッテネータがないのでx1のみとなり、入力電圧の制限がありますので、注意が必要です。

内蔵電池はリチウム電池で充電はUSB3.0経由で行えます。市販の充電器でも問題なく充電は出来したが、Qualcommが提供する「Quick Charge」という高速充電器を使った場合は、差し込む向きにより充電ができない場合がありました。

充電器やUSBケーブルは、一応付属ケースに全部収まるようです。付属ケースは必要十分といったところです。

グランド結線状態の確認

使う前に最初にグランドの結線状態を確認したところ、以下の状態でした。

  • オシロGND、USBのFG、任意波形発生器のGNDは接続
  • マルチメータは独立ブロックでオシロとは絶縁

通常のオシロと同じく、プローブGND, USB(SG), USB(FG)が接続されています。

通常のPCはUSB/LANともFGとSGが接続されていますので、プローブのGNDとPCのGNDが接続されることになります。

充電しながらの測定や、PCを接続した状態での測定は絶対に行わないように注意はしましょう。

オシロスコープ機能

HDS242Sのオシロスコープの仕様は次の通りとなっています。

バンド幅40MHz
サンプリングレート250MSa/s
サンプリングメモリ8K

サンプリングメモリが8Kとデジタルストレージオシロとしては必要最小限の値ですが、一昔前までは固定器でもこのメモリ長で不満はなかったので問題はないと思います。ロングメモリで得られる恩恵はmsecレベルの長時間記録ですが、目視でトリガーなんてありえないので修理用途では不要です。

サンプリングレートは250MSa/sとこのクラスとしてはまぁまぁのスペックです。固定機だと1GSa/sあたりが主流ですが、それほど高速信号はみないので100MSa/sあれば十分でしょう。

FFTやX-Y表示も出来ませんが、いまどきはSDR(ソフトウェア無線のスペアナ)でもっと高度なことができるため、オシロにはあまり必要としない機能です。

操作ボタンはかなり少なく、操作性や使い勝手はそれほど良くありません。

切り替え操作も2アクション以上必要なものが多いです。プローブを接続してからAutoボタン押下による自動レンジ調整が主な使い方になります。

1日使い込んでいると、電圧レンジとHORの操作に慣れてきましたので、一般的なポータブルオシロとしては必要十分な機能を備えていると思います。

デジタルマルチメータ

OWONのポータブルオシロのいいところとして、マルチメータが付属しています。

それも電圧が測れるだけという安価グレードの機能ではなく、電流やコンデンサ容量測定も可能でした。試しに手持ちの電界コンデンサを測定してみたところ、ほぼ正確な値が出ました。

本体はマルチメータとしては大きすぎるので、筆者のようにHIOKIの3244のような小型テスタを持っている方はあまり使わないと思います。

任意波形生成器

このオシロスコープの注目機能です。オプション機能とはなりますがプラス3000円くらいで任意波形発生器の機能が付けられます

波形もSine、Square、Ramp、Pulse、Arbitalyと基本的なものが出力できます。電圧は5Vp-pまで出せるので一般の使い方では必要十分です。

電子工作などで任意のクロックが必要になったときは、とても重宝する機能です。

ただし、電流出力はほぼ無いに等しいので、DCモーターなどのアクチュエータは動かせません。DCモーターは振動するくらいには動かせますが、逆電圧の保護とかはないと思うので、あまりやりすぎないように配慮しましょう。

波形保存とPC接続

波形保存はSaveボタンで記録することができます。

記録様式は、CSV形式の波形データとJPGの画面イメージです。

保存できるファイル数はそれぞれ4つと少ないのはイマイチです。ただ仕事で使うわけではありませんから、波形というエビデンスはさほど重要でもありません。いまどきは、スマホのデジカメでも十分代用が出来ますので、あまり使わない機能かもしれません。

最初、PCとの接続が出来ず、マニュアルをみても USBメモリーとして認識されると書いているのですが、一向に認識されませんでした。

PCオシロのソフト経由で吸い出すのかと思って、OWON HPにあるPCオシロのソフトを入れてみましたが、PCから接続は成功するものの、コントロールはうまくできませんでした。

いろいろとやってみた結果、SystemでUSBをHID→MSCに変更すれば外付けUSBメモリーとして認識され、保存したファイルを読み込むことが出来ました。

バッテリー

リチウムイオン電池18650×2が内蔵されています。

この手の製品には珍しく、電池ホルダータイプとなっているので、劣化した場合は安価な市販電池に交換してリフレッシュすることが可能です。

本体の機能が劣化しなければ、長く使えそうです。

コスパ抜群の優良機器

ずっと欲しかったオシロスコープが購入できました。

最後までPCオシロ(絶縁型)と悩んでいたのですが、一通り測定を試してみると、やはり単体駆動で一通りのことができるのはかなり便利で、ハンドヘルド型にしてよかったと思います。

不満点は、取り扱い説明書がかなりショボく、熟読しても使い方が良くわからないというくらいでした。

ただし、使いたい機能は一通り使えましたので、これからの修理や電子工作の計測には大いに役立ってくれると思います。