ラムダッシュ洗浄充電器 RC9-19 ポンプモータ修理

概要

パナソニック電動シェーバーラムダッシュ洗浄充電器は、洗浄液のポンプモータのパッキンの間から水が浸入し、モーターが回転しなくなって壊れます。

洗浄充電器単体はパナソニックから補修部品としても売られていますが、7,000円くらいするのでなかなか手痛い出費です。

モータは模型用DCモータが使われており、パッキンからの漏水による水没ショートで故障していなければ、洗浄とグリス塗布だけで修理できます。

分解修理した洗浄充電器の型番はRC9-19です。（ラムダッシュLT-7A, LT-8Aに付属）

最新機種に添付されているRC9-20以降の洗浄充電器でも、外観は同じプラスチック型に見えますので、本記事と同等の修理で対処可能と想定されます。

分解作業

本体カバーを開けていきます。カバー正面は上から下の突起で止まっているので、プラスチックを割らないように外していきます。

充電台はクリップで２箇所が止まっていますので、マイナスドライバーでクリップを外せば、容易に取り外せます。

ゴム皿を取り外します。下のヒーターと接着されているので、徐々に剥がしながら取り外します。ゴム皿はとても汚れていると思うので、ブラシと洗剤で洗浄しておきましょう。

モータを取り外します。モータについているプロペラを外して、モータのケースを止めているビス２本を外せばモータケースが取り出せます。

モータはモータケースにはめ殺しになっているため、ケースを横から押しながら突起を浮かすようにしてモータを押し出します。当方の場合は、なかなか取り出せなかったので、片方の突起をニッパーで少しだけカットしました。

モータ修理

たいていの場合、モータが浸水で茶色く汚れ、グリスが固着してモータ軸が不動になっているので、エレクトロニッククリーナを使ってモータ軸が回るまで、ひたすら洗浄します。

モータ軸が軽く回るようになったらモータの死活チェックをします。

５V電源があれば、回転動作テストができますが、電源を持っている人はほとんどいないと思いますので、普通のテスターで行ってみます。

モータの電極両端にテスターを直流レンジであてて、モータを回して電圧が出てくれば、モータは大抵生きています。

もし断線していたら180サイズの5Vモータを購入して交換する必要があります。

モータ交換をするためには、ハンダ付けの道具は必要ですが、同サイズ・同出力のモータに交換することで修理は可能と思われます。

しかし、本洗浄機に使用されている180サイズの５Vモータは、アマゾンで出品されておらず3～6V品というモータしか見つかりません。

180サイズのモータであればこの洗浄機に入りますが、DC3Vのモータに5Vで駆動するとモータ出力（回転数）が大きくなり、薬液が過剰に汲み上げられるとのアマゾンカスタマーコメントも拝見していますので、薬液を吸い出すルートを狭くするなどして、汲み上げ流量を制限する処置が必要と想定されます。モータ交換は当サイトでは未検証ですので、交換にはリスクが伴うことをご承知おきください。

（追記）Youtubeのコメントより視聴者様から、DC3Vモータの場合はDC3Vに降圧する定電圧レギュレータを挿入することで、5Vと同一の汲み上げ量になるとの情報を頂きました。（当サイトでは未検証ですが貴重な情報を頂きました。）

清掃後のモータは、浸水に耐えるようグリスをたっぷりとつけて、モータケースに戻し、モータ修理は完了です。

（注記）グリスはプラスチックとゴムを侵さないシリコングリスが最適だと思うのですが、修理後、数か月使うとまたグリスが固着してモータが動かなくなりました。思い出してみるとパナの洗浄液をつかっていたときは不調にならなかったので、ケチって食器用洗剤のキュキュットを使ったのが悪影響を及ぼしているかもしれません。故障の原因であるモータ不調は、この要領ですぐ治せるので最適なグリスは現在も検証中です。

（注記２）グリスに呉工業のシリコングリースメイト（ペースト）を使ってみました。いまのところ快調に動いています。自動車にも使える製品なので、ほどほどに固く、耐水性もありそうでした。この修理以外でもかなり汎用性があるので、お勧めしておきます。