セイコー キネティックの修理と同時に電池交換を行いましたので、電池交換要領を解説します。
交換用電池の準備
交換用電池はキャリパー型番に適合する電池を選びます。
キャリパーの型番は、裏蓋かケース内に刻印で調べることができます。
電池に電極金具が溶接されていないので使えませんので、注意してください。
このキャリパーは5M63ですので、適合する交換電池パーツは3023 44Zになります。
必要工具
電池交換は、腕時計用の工具が必要ですので、事前に準備しておきます。
- 精密ドライバー (-1.2,-0.9が入ったセット品)
- プラチップピンセット
- 時計ケースオープナー
- 時計ホルダー
マイナスドライバーの研磨
マイナスドライバーは、購入したままの状態ではネジ頭に入りませんので、砥石かサンドペーパーで研磨しておきます。
この作業は、時計の裏蓋を開けてから実施しても差し支えありませんが、ほぼ確実に発生するので準備はしておきましょう。
交換作業
工具さえあえれば交換作業はそれほど難しくありません。
ケースを開けます。
ローターを外します。
中心のビスは少し固いので、研いだ-1.2のドライバーで外します。ロータのしたには歯車があるので歯車も外しておきます。
電池カバーを外します。
2本のビスを外し、軽くもちあげるとカバーが外れます。
電池の上に絶縁フィルムが乗っているので外します。
古い電池は、横からゆっくり持ち上げて取り出します。
交換用電池は溶接された電極を上にして、電極が接触するよう向きを合わせて、ゆっくりと押し込みます。
絶縁フィルムを取り付けます。
電池押さえを戻します。ネジが小さいので飛ばして無くさないと注意してください。
ロータを戻します。
蓋をする前に、ロータを回して充電できるか確認します。
充電出来ない場合は、電池の電極の接触不良、または、ロータギア表裏が間違って取り付けている可能性があるので、再度、分解して修正します。
パッキンにグリスを塗布し、ケースを締めたら作業完了です。
動画はこちら
分解までは修理と同じ手順ですので参考にしてください。