アウディウィンドウレギュレータ故障 DIYで格安修理

Automobile

アウディ・VWの定番故障であるウィンドウレギュレータのDIY修理方法を紹介します。

故障は突然やって来る

先日、アウディTT(8J)の運転席側の窓が閉まらなくなりました。

故障の症状は、窓を上げるとガリガリと音を立てて、最後の2cmくらいがどうしても閉まらず、外からロック開錠ができてしまうので、自動車として常用できない状態になってしまいました。

ドアの内装を外して故障状態を確認すると、ウィンドウレギュレータのワイヤーが切れかかっており、ワイヤーのリペア部品のみ購入したかったのですが、あいにくネットショップは欠品でしたのでウィンドウレギュレーターの新規購入と交換で直しました。

突然の故障といえども、部品代に2万円以上かかったので手痛い出費です。

故障の度にレギュレーター毎交換していては大変コストがかかりますから、取り外したレギュレータをAmazonで販売されているリペアキットで修理しておくことにしました。

故障状況の確認とワイヤー除去

部品の購入前に故障したウィンドウレギュレーターの故障状況を撮影して、ネットで車種適合を確認をします。

動作不良の原因は、フロント上部付近のワイヤーが錆びて部分的に切れており、それがリールに巻き込まれることによるリール不動でした。

この故障の場合は、ワイヤーとワイヤーで痛んだリールを交換することで復旧可能です。

この自動車は、ドア側に窓枠がない車(いわゆるスポーツ系の車)ですから、窓のパッキンから雨水が漏れる仕組みのようです。

パッキンで完全に止水できなかった雨水が、ウィンドウレギュレータ上部にかかることにより、錆びて切れていました。

それほど走行もしていないので、開け閉めの回数というよりは、屋外駐車での錆びと経年によるワイヤーの部分断線だと思われます。ウィンドウレギュレータの位置調整で完全な止水ができるかもしれませんが、要領書は見つけることができませんでした。

日本車ではそのような壊れ方はあまりしないので、さすが欧州車です。これもご愛敬かと。

修理キットの購入

修理キットはトルコのBross Auto Partsというショップのものを購入しました。アウディのリペア用互換品を作っている小さな会社のようです。

Audi TTの場合は、右ドア用がBWR994、左ドア用がBWR993という商品型番でした。

この商品は、2,400円とリーズナブルのため、かなり人気がありよく欠品しています。また送料に2,000円もかかるので、同時に左側も購入しておきました。

トルコからの発送なので着荷までの時間は2週間程度でした。

Bross Auto Partsでは、いろいろな車種のキットが販売されているので、車種が適合すれば安価に修理できると思います。

部品到着に時間が必要なので、待てない方は国内にも即納の在庫があるアセンブリ品を購入するのも良いでしょう。これでもディーラー修理より安いはずです。

ワイヤー交換作業

最初に絡まったワイヤーを切断して、古いワイヤーアセンブリを取り除きます。

切れたワイヤーは先端が鋭利になっているので、けがをしないように細心の注意を払います。

4隅にプラスチック部品でワイヤーチューブを固定されていますが、すべてはめ込みされているだけなので、引っ張れば外せます。

リール部品はひどく汚れていると思いますので、パーツクリーナーなどできれいに洗浄すれば分解は完了です。

外したワイヤーの先端も鋭利ですので、けがをしないように養生して、適切に処分しましょう。

ワイヤー取付作業

新品ワイヤーを開梱し、プラスチックのガイドをはめて、ワイヤーをプーリーにはめていきます。

プーリーは4隅にありますが、すべて巻き付けるとテンションがかかって、次の工程が作業できないので、3カ所のみ巻き付けます。

次は、ワイヤーの終端を、新品のワイヤーリールの溝に沿って巻き付けます。

巻き付け回数は3回転くらいです。

 

ここで一度グリスアップします。プラ部品があるため、グリスは呉工業のシリコングリースメイトを使いました。

グリスの塗布場所は、ガイドレール、ワイヤー全体、リールに行いました。窓の上部にあたるところは水がかかるので、防錆のため特に念入りに塗布しておきます。

バネがついたリールガイドをリール本体にはめ込みます。バネでテンションがかかり、うまくはめ込めない場合は、フレームの下側のフレームのガイドを外して取り付けました。

最後は、プーリーから外れているワイヤーをはめこむ作業です。リールガイドについているバネをめいいっぱい圧縮すると、ワイヤーをプーリーにはめ込むことができます。

作業のコツとしては、片方のフレームを垂直に立てて、ガイドを強く下に押しこむと、リールガイドのバネがいっぱいに圧縮されるので、もう片方の手で残った一カ所のワイヤーをプーリーにはめ込むことができます。(以下写真参照)

窓を駆動する片方の金具は、工具でとめておいても良いと思います。

ワイヤーがはめ込めたら組み立て完成です。

片方のガイドを動かして、もう片方のガイドが動きに同調して上下するか確認しましょう。

手順さえわかれば交換作業は容易

このレギュレーターのワイヤー交換要領は、ネットにあまり情報がなく、試行錯誤して1時間くらいかかりましたが手順さえわかってしまえば簡単でした。

アウディ/VW系のウィンドウレギュレーターは、概ねこのような構造らしく、他車種(A3/A4)でも同じトラブルが出るようです。

この補修パーツを買っておけば、2万円以上もするアセンブリ品を慌てて買う必要がなく、常備しておいて損はないと思います。

このレギュレータの自動車への脱着は、屋外作業となるので、別記事で記載したいと思います。